暗号資産初心者向けの記事です。本記事ではハッシュについてわかりやすく解説していきます。
はじめに
みなさんこんにちは。今日はみなさんと一緒にハッシュについて勉強していきたいと思います。
ところでハッシュという言葉を聞いたことはありますか?
暗号資産の取引を行うブロックチェーンには安全に取引をするためのさまざまな技術が使われており、ハッシュもその中の1つとなっています。この記事ではブロックチェーンとハッシュについて、仕組みや関係性などを解説していきますね。
ハッシュとは
ハッシュとはある関数によって変換されたデータのことです。この関数をハッシュ関数と呼び、これによってデータを計算して得られた出力値がハッシュになるのです。
ハッシュ関数によって求められる値は「ハッシュ値」と呼ばれ、任意の入力値に対してどんな値が返るか予想ができないことが大きな特徴です。入力データが同じであれば常に同じハッシュ値が出力されますが、少しでも異なるデータを入れるとまったく違う値が得られます。
ハッシュ値からは入力データの逆算が現実的にできないという一方向性の特性から、ハッシュ関数は主に検索の高速化やデータ比較処理の高速化、データ改ざんの検出に使用されているのです。
ハッシュの仕組み
1つのデータから算出されるハッシュ値は何度計算しても同じ値となりますがデータがわずかでも違えば、まったく異なるハッシュ値へと変化するのが大きな特徴となっています。
またデータの大きさに関わらず算出されるハッシュ値の長さは一定となるため、ハッシュ値からもとのデータ量を予測することは容易ではないと言えます。だからこそ仮に第3者が不正にハッシュ値を入手したとしても、もとのデータに復元したり、データを書き換えたりすることはほぼ不可能なのです。
さらにデータの送信者はハッシュ値とともにデータを送信しているため、受信者は受け取ったデータをハッシュ関数によってハッシュ値に変換し、送信者から送られたハッシュ値と同じ数値であるかを確認することでデータが改ざんされることなく安全に届いたことを確認することが可能になるのです。
ハッシュとブロックチェーンの関係
最後にこのハッシュとブロックチェーンの関係について解説していきたいと思います。
まずブロックチェーンについて簡単に触れたいと思います。ブロックチェーンとは取引履歴が記載された複数のブロックをチェーンでつないだものです。1つのブロックには主に取引履歴と前のブロックのハッシュ値が記載されます。
たとえばビットコインのブロックチェーンで用いられるハッシュ関数「SHA256」をもとにブロックAのハッシュ値が「6CA0A41D2138D7257E1684F62C4E62DCBD329C89294242D4F811E1F8D5962F3C」と算出されたとします。
その後に続くブロックBには、ブロックAで算出されたハッシュ値に加えて計算されるため、まったく異なる「F8AF15580AEE0AF2504EB053BE2FF72E8CA7D8061929657AB718949E258F0894」というハッシュ値が算出されるのです。
さらにブロックC、ブロックDと続くため上記のように過去のハッシュ値を加えたハッシュ値が算出されます。このように取引履歴だけでなく前のブロックのハッシュ値とともに記録することで、ブロック同士を安全に時系列でつなぐことが可能になるのです。
これがハッシュとブロックチェーンの関係性になります。
最後に
本記事ではハッシュについて解説してきました。
ハッシュは上記でも述べたように何度計算しても同じ値となりますがデータがわずかでも違えば、まったく異なるハッシュ値へと変化するのが大きな特徴です。ブロックチェーンとの深いつながりもあるので、覚えておくといいでしょう。
前回の記事ではブロックチェーンの種類についても触れているのでこちらもぜひ参考にしてみてください!それではまた次の記事でお会いしましょう。お疲れ様でした!