暗号資産初心者向けの記事です。本記事ではCPFPについてわかりやすく解説していきます。
はじめに
みなさん、こんにちは。
突然ですが暗号資産を扱う際に手数料が少なすぎて取引ができないという場面に出くわしたことがある方は多いのではないでしょうか?
今回はこんな時に役立つテクニックであるCPFPについてご紹介していきます!
CPFPとは
CPFPはビットコインの承認を早める手法の1つで、「Child Pays For Parment」の頭文字を取った略語です。
AさんからBさんに1BTCの送金で0.0001BTCの手数料を安く払い、手続きをしたとします。これでマイナーに承認が行われば1BTCから手数料の0.0001BTCを差し引いた分がBさんに支払われることになりますが、マイナーは手数料が高い取引を優先して承認していく傾向があるため、手数料が安く支払われている取引はいつまで経っても承認が行われません。
そこでBさんからCさんに送金をし、このときの手数料を多めに設定することで、AさんからBさんの承認も合わせてしてくれるというのがCPFPになります。
CPFPの実例
次にCPFPの実例としてビットコインを例により詳しく説明していきます。
ビットコインでの例
ビットコインはブロックチェーンを元に構築されている暗号資産のため、取引の履歴が全て記録されます。
そのため、例えばAさんがBさんとCさんから1BTCずつ受け取ったとするとしましょう。この場合ウォレット上には「1+1=2BTC」と記載されますが、ビットコインで行なった取引はブロックチェーン上に履歴が保存されるため、合算はされずに「Bさんの1BTC+Cさんの1BTC」という形で記録されます。
このときにAさんがDさんへ1.5BTCを送付したいとしましょう。
Aさんのウォレット内には合計2BTCありますが、上記でも記載したようにこれらのビットコインは合算されていません。従ってAさんはDさんに「Bさんの1BTC+Cさんの1BTC」の計2BTCを送ることになります。そしてDさんはAさんにおつりとして0.5BTCを送ることになるのです。
さらにAさんの送金だけではなく、Dさんがおつりとして0.5BTCを返す処理も個別の取引の扱いとなります。
「おつり」で発生するやりとりは額が小さいことが多いため、額が小さいトランザクションを承認して得られる報酬も少額になってしまうことから、なかなか取引が前に進みません。そしてここではビットコインの入金や出金かかる手数料は主にマイニングを行ったマイナーに支払われます。マイナーはより多くの手数料が欲しいと考えるため、端数だけではなかなか取引が進まないのです。
そこで、AさんがDさんに1.5BTCを送るときに、2BTCではなく「2.5BTC」を送ります。おつりをトランザクションの中に含めてしまうのです。そうすると、DさんはAさんに「おつり」として1BTC支払うことになります。0.5BTCよりも1BTCのほうが手数料が高くなるため、マイナーもより積極的にマイニングしてくれて、取引がスムーズに進みます。
このような、小さなトランザクションをスムーズに承認させるための手法をCPFPと呼んでいます。
CPFPのメリットとデメリット
そして最後にCPFPのメリットとデメリットについてご紹介していこうと思います。
- (メリット)手数料を出すことで承認が得られる可能性が高い
- (デメリット)手数料が高い
メリット
まずCPFPのメリットは、ずっと承認されない状況で「待つ」選択肢ではなく、手数料を払うことで承認を早めてもらえるかもしれないということです。
しかし手数料を払ったからといって全ての場合で承認が得られる保証はありません。この様なリスクも考えてCPFPというテクニックを使うことも大切です。
デメリット
次にデメリットとしてあげられるのはやはり手数料が高いという点です。
待ち続ければいずれ承認され、ウォレットAから行なったウォレットBへの送金を0.0001BTCだけで済ませることができるかもしれませんが、CPFPだとA→Bの手数料からさらにB→Cで高めの手数料を支払わないといけません。
さらにこの手数料を多く支払ったとしても承認がされないこともあるため注意してください。
最後に
今回はCPFPとビットコインでの実例についてご紹介してきました。
暗号資産を扱う上で取引を円滑に進めるにはCPFPの様なテクニックも必要になってきます。しかしテクニックの内容をしっかり把握していなければ、失敗する確率が上がってしまいます。だからこそ知識を持ち、円滑な取引ができるよう、一緒に頑張っていきましょう!