暗号資産初心者向けの記事です。本記事ではシャーディングについてわかりやすく解説していきます。
はじめに
みなさん、こんにちは。
今回はイーサリアムを取り扱っていると目にすることの多い、シャーディングについて解説していきたいと思います!これはイーサリアムのスケーラビリティ問題とも関連しているので抑えておきた情報の1つとなっています。
それでは今日も一緒に勉強していきましょう。
シャーディングとは
まずシャーディングという言葉の意味について解説していきたいと思います。シャーディングとはIT用語であり、本来の意味はデータを複数のサーバーに分散させることでパソコンへの負担を減らすという意味になっています。
この意味と同じように、暗号資産に用いられるシャーディングも似たような意味合いを持っているんです。
暗号資産分野ではトランザクションの検証作業をバリデーターのグループごとに分け、並列してトランザクションを処理する技術のことを主に指しています。このシャーディングはトランザクションの検証作業を効率化することで、イーサリアムのスケーラビリティ問題を解決するために提案されました。
イーサリアムとシャーディングの背景
暗号資産技術における一番のメリットはそのブロックチェーンを活用した安全な分散化であると言えます。
特にイーサリアムでは暗号資産取引の記録に加え、スマートコントラストを実装することで、より実用的な暗号資産になることが可能になったのです。
特にイーサリアム上ではスマートコントラストを活用した、分散化アプリケーションのDAppsの開発が可能となりました。また、ICOを行う場合、イーサリアムを利用すると容易にトークンも発行できるため、その需要は年々伸びつつあるのが現状です。
ただ、そこで問題となったのが、トランザクション処理です。
いわゆるスケーラビリティ問題というもので、利用者が増えれば増えるほど、取引やアプリの実行に遅延が発生するというものが問題視されるようになっていきました。
ビットコインも利用者が増加にしたことにより、このスケーラビリティ問題に直面しました。イーサリアムに関してはビットコイン以上の性能を持つため、より大きなスケーラビリティ問題に直面することが予想されています。
そして、こうした問題を踏まえて考案されたのがシャーディングと呼ばれる技術だったのです。
シャーディングの仕組み
このシャーディングの仕組みは、メインチェーンとは別のサイドチェーンごとにトランザクションを処理するグループを分割させることにより、メインチェーンの負荷を軽減することでスケーラビリティの改善を図るというものでした。データ処理は小グループで検証作業を行うため、PoSによってデポジット量ごとにバリデーターをグループ分けする仕組みとなっています。
例えば1,000個のトランザクションがあり、それを100個のノードが検証するとしましょう。この場合、100個のノードは1,000回もトランザクションを検証する必要がありました。しかしシャーディングではこの1,000個のトランザクションを100個ずつに分散させる様に設定するのです。
この作業を導入することによって1つあたりノードへの負担を10分の1にまで減少させることを可能にしました。
スケーラビリティ問題の他の解決策
最後にお伝えしたいのはスケーラビリティ問題の解決策はこのシャーディングだけではないということです。
イーサリアムはシャーディングと並行し、キャスパー・プラズマという解決策も開発中です。
現在イーサリアムはコンセンサスアルゴリズムにPoWを使用していますが、これをPoSへ移行させるためのプロジェクトがキャスパーとなっています。
また、プラズマはイーサリアム開発者のVitalik Buterin氏とライトニング・ネットワークの開発者Joseph Poon氏が発表したプロジェクトで、階層ツリーを基盤にしたサイドチェーン技術を用いることで1秒間あたりの取引件数やデータ量を劇的に向上すると期待の声が上がっている解決策の1つです。
最後に
本記事ではイーサリアムのスケーラビリティ問題解決策であるシャーディングについてご紹介してみました。いかがでしたでしょうか?
シャーディングが行われればスケーラビリティ問題に対処できるため、取引速度が向上し、結果的により利便性が向上することは間違いありません。暗号資産の利用者が増加傾向にあるため、これからも更なる技術が登場するかもしれませんね!
それではまた次の記事でお会いしましょう。