暗号資産初心者向けの記事です。本記事ではP2SHについてわかりやすく解説していきます。
はじめに
みなさん、こんにちは。今日も一緒に暗号資産について一緒に勉強していきましょう!
さっそくですが、今回みなさんと勉強するのはP2SHについてです。このP2SHとは 「Pay To Script Hash 」の頭文字をとった言葉で、2012年から用いられたマルチシグネチャの中でも比較的新しい技術となっています。
本記事ではこのP2SHについて詳しく解説していきます!
P2SHとは
上記でも触れたようにP2SHとはPay To Script Hashの頭文字をとった言葉で2012年から用いられたマルチシグネチャの中でも比較的新しい技術となっています。ここにはマルチシグネチャという手法が用いられ、ビットコインを送金する際にそれを受け取る側がアドレスを指定するセキュリティの高い方法の1つとして有名です。
またこのマルチシグネチャは複数の「秘密鍵」を用いてデータ管理のセキュリティを高めているのが大きな特徴となっているので覚えておいてください。
ビットコインが代表格となっている暗号資産のウォレットには秘密鍵と呼ばれるデータが存在しています。これは暗号技術を用いたものであり、その暗号資産を保有している本人だけが知っている暗号のようなもので暗号資産のトランザクションを行う際には必要不可欠となっています。
クレジットカードで支払いをする際を思い出して見てください。自分しか知らない暗証番号を入力するのと同じように本人しか知らない秘密鍵を使って「トランザクションを承諾した」という署名を行うのがこの仕組みなのです。
またビットコインを送る際、通常は受け取る側が自分の公開鍵を用いて生成したビットコインアドレスを送金先として指定する方法が一般的です。しかしこれに対して、今回解説しているP2SHでは受け取る側がスクリプトのハッシュ値を用いて送金先のビットコインアドレスを指定するという大きな違いがあるのです。
そしてP2SHではトランザクション内容を承諾した送金元からビットコインを受け取る側は秘密鍵を用いた署名を得る必要があり、送る側だけでなく受け取る側も秘密鍵で署名を行うことで、はじめて送金されたビットコインの受け取りが可能になるのです。
P2SHのメリット
次にこのP2SHを使用するメリットついて解説していきます。
- 高いセキュリティー
- 送金側の手数料が安い
それぞれ見ていきましょう!
高いセキュリティー
P2SHは通常の送金方法よりもセキュリティーが高いことで有名です。上記でも解説しましたが1つの秘密鍵しか用いない場合、そのデータが第3者に知られてしまうとビットコインを盗まれてしまう可能性が格段に上がってしまいます。しかしP2SHでは複数の秘密鍵が用いられているので、仮にそのうちの1つが漏洩したとしても取引に関与していない人に侵入されるリスクは極めて低くなっているのです。
送金側の手数料が安い
もう1つのメリットとして挙げられるのは送金する側が負担する手数料を抑えられる点です。
旧来方式のマルチシグネチャの場合、送金する側がスクリプトを実行する必要があり、それに伴って負担する取引手数料が高くなるのが最大の弱点となっていました。これに対して、P2SHでは受け取る側がスクリプトを実行するため、送金する側の手間と負担を抑えることが可能になっています。
P2SHのデメリット
最後にP2SHのデメリットも1点、合わせてご紹介したいと思います。P2SHのデメリットはメリットの裏返しでビットコインを送る側の手間や負担が軽くなった分だけ、受け取る側の手続きが面倒になったことです。
受け取る側がスクリプトによるビットコインアドレスの指定や署名の準備などを行う必要が出てきてしまったため、本来なら送る側が負担するトランザクション手数料を受け取る側が払う仕組みになってしまったことがこのP2SHのデメリットと言えるでしょう。
最後に
本記事ではP2SHの概要とメリット・デメリットについて解説してきました。
P2SHとは2012年から用いられたマルチシグネチャの中でも比較的新しい技術のことです。
P2SHのように暗号資産の技術が進むにつれてこれからも新しい技術がたくさん生まれてくるでしょう。ですが新しい画期的な技術だからといってすぐに使用してみるのではなく、しっかりと知識を深めた上で使用するように心がけましょう!
それでは今日はここまでです。お疲れ様でした!