暗号資産初心者向けの記事です。本記事では0承認についてわかりやすく解説していきます。
はじめに
みなさん、こんにちは。
突然ですがみなさんは暗号資産で取引を行なっている際に「0承認」という言葉を目にしたことはありますか?本記事ではこの0承認について詳しく解説していきます!
0承認とは
0承認とは取引の情報がまだブロックチェーン上のどのブロックにも属していない状況のことです。
通常、ビットコインの取引ではトランザクションがブロックチェーン上のブロックに記載されており、承認されることで取引が完了しますがブロックチェーン上に記載されていなくても取引を成立させることは可能になっています。
この承認を得ることなく取引を完了させることを0承認トランザクションといいます。
ビットコインと0承認
次にこの0承認についてビットコインの事例をもとに解説していきます!
- ビットコインでの送金
- 1回1回必要となる承認
それではみていきましょう。
ビットコインでの送金
本来であればビットコイン送金の早さは銀行間でお金を送金するのに比べて約10分~数10分で完了とかなり早いです。特に海外への送金はどこと比べても早いと言われています。海外への送金は国際送金と呼ばれ、法定通貨の送金する場合、銀行の営業時間・営業日によっては1週間~2週間かかることもごく一般的なことです。
しかし国際送金にビットコインを用いることでアメリカへの送金も「日本円→銀行→米ドル」ではなく「日本円→ビットコイン→米ドル」となりスピードと手数料が大幅に改善できるのです。ビットコインの送金が完了することは、システムに取引が承認されたことと同じ意味になります。
ですが重要なのは送金のボタンを押すだけでは送金完了にはならないということです。誰が誰にビットコインを送ったかがシステムに承認されて初めて正しい取引として認識されビットコインが相手に届くからという理由です。
1回1回必要となる承認
上記でも述べた「承認」に用いられるシステムがブロックチェーンです。ビットコインの場合、1ブロックが形成される時間は約10分程となっています。ブロックチェーンのブロックは10分ごとに1つずつ増え続けていくことになるため、ビットコインの送金に約10分かかるのは1ブロックが形成されるのが10分単位であるからということになります。
この10分が経過し、取引が記述されたブロックの上に新たなブロックが形成されたら「2回承認」となり、以後ブロックが形成されるたびに承認の回数が増えていきます。ビットコインの取引がくつがえらないためには6回承認される必要があるといわれています。
なぜならブロックチェーンのブロックが積み重なるほど以前の取引がくつがえりにくくなり、その落とし所が6回承認だということです。ここで重要となるのが「1ブロックごとに1回承認」である点です。10分ごとに1ブロックなので6回承認されるためには送金後1時間も待たなければなりません。
ではなぜ6回承認が適当とされているのでしょうか。それは2重支払いを防ぐためです。
2重支払いとは
その0承認が採用されていない取引所、もしくは個人的なウォレットからのやりとりでは2箇所以上に合計して持っていない分まで送信してしまうことが可能になってしまいます。
このような行為を2重支払いと呼んでいます。
暗号資産はきちんとした管理がされているので、例えば1ビットコインしか所持していない人がAにその1ビットコイン送信し、その受け取りが終わるまでにBにも1ビットコインを送信したとしても、受け取れるのは先に届いた方だけです。
それと当時に元の人のビットコインは失われるので、もう1人は永遠に受け取ることができません。そのようなことを防ぐ為に、多くの取引所で用いられている仕組みが先程の0承認です。
0承認と2重支払いの違い
最後に0承認と2重支払いの違いを分かりやすく解説します。ここまでの説明のようにこれらは絡んで使われる言葉になります。
0承認のシステムでないと2重支払いが生じる危険性がありますが、きちんと自分の手持ちの暗号資産の管理をしていれば(相手がまた受け取っていなければ、送信した分が減っていません)、0承認ではなくても2重支払いは避けられます。
最後に
本記事では0承認について解説してきました。
いかがでしたでしょうか?ビットコインや暗号資産を取り扱う上では必ず目にする言葉の1つです。ぜひ0承認とともに2重支払いなども合わせて覚えておきましょう!