10月12日、ソラナ基盤のNFT電子市場大手Magic EdenはNFTアグリゲーターCoral Cubeとの提携を発表しました。
Coral Cubeはトレーダー向けの機能を備えており、Magic EdenとSolanartのリスティング情報を1秒未満で更新するため、ユーザーはいち早くMagic Edenにまだリストされていないプロジェクトを検出することが可能になるといいます。
さらに各コレクションのリアルタイムの売上とコレクターの数などの統計情報なども提供を開始するとの発表も行われました。ここでは希少性情報も備えられている他、流通市場で割安になっているレアなNFTを即座に購入する「スナイピング」に最適なシステム内容となっています。
Magic Eden側はまだCoralCubeとの提携内容について具体的に説明していないものの、両者は9月にロイヤルティの未払い防止機能「MetaShield」をリリースしていた過去があります。
このMetaShieldはクリエーターのロイヤリティを回避するマーケットプレイスに上場・取引されたNFTを追跡し、「ぼかし」をかける機能です。そのNFTをロイヤルティなしで購入したユーザーは別途負債を支払う必要があります。
このロイヤリティとは売買価格の一部が自動的にクリエイターに還元される仕組みを指します。NFTの移転がスマートコントラクトでは購入か譲渡かを識別できないため、多くのマーケットプレイスレベルで自発的に設定されていることがほとんどです。
8月にはNFTのAMMプロトコルSudoswapが、市場の慣習を覆してクリエイターのロイヤリティ報酬を0に設定したことで波紋を呼びました。ロイヤリティがゼロになるということはNFTのトレーダーにとってコスト低減につながるという良点もあります。しかしながらNFTクリエイターには収益の減少につながってしまうことから、クリエイターやプロジェクトからは反対の声も多くなっているのが現状です。
10月にはソラナ上のNFTコレクションDeGodsやy00tsを手掛けるDust Labsがロイヤリティ0%ポリシーを導入して一石を投じました。既にVCなどから資金調達を終えていたDust Labsの決断はNFT市場にとって良い影響を与えないとの指摘も見受けられています。
NFTアグリゲーターが台頭
Magic EdenやOpen Seaでは、保管方法や取引停止措置など運営の中央集権性が度々批判の的となってきた。一方で2022年にNFTアグリゲーターが台頭しています。
今年7月にはDEX大手UniswapがSudoswapの統合を進めている計画を公表しました。この統合でUniswapのNFT取引機能を介してSudoswapに設置された流動性プールにアクセスできるようになるといいます。
Uniswapの開発企業Uniswap LabsはSudoswapとは別のNFT電子市場アグリゲーターGenieの買収を6月に発表したばかりですが、今秋にもUniswap上で複数の電子市場を介したNFT取引が可能になることから期待の声が高まっています。