暗号資産初心者向けの記事です。本記事ではバーンについてわかりやすく解説していきます。
暗号資産のバーンって何？
「バーン」とは英語を直訳すると「焼却」、つまり「燃やす」ことを意味します。
これにより暗号資産におけるバーンとは暗号資産の発行枚数を減らす行為を指しています。余分な暗号資産を「焼却」することにより希少価値を高めるなどの狙いが含まれています。
また、このバーンを行うのは暗号資産の「開発・発行・管理」などを行なっているグループです。市場に流通している暗号資産を意図的に減らし、暗号資産の希少価値を高めているのです。
暗号資産の発行枚数が減ることで、「多いからいつでも手に入る」というユーザーの意識も「少なくなったから早く手に入れなければ」という考えに移り、希少価値が高まります。バーンされる暗号資産は「発行・運営・管理」などを行なっているグループが保有しているものだけが対象となっています。
しかし、その暗号資産がバーンされたからといって一般ユーザーが保有している暗号資産が消えることはありません。
バーンされた暗号資産の保有者はどうなる？
上記でも述べたように、事実上使えなくなるのはバーンを実施する発行元や運営元が保有していたものであり、その暗号資産の保有者のウォレットからある日突然消えてしまうことはありません。
そのため、保有者の保有量や枚数に変化はありませんが市場価格が上昇することになります。
この理由としては、市場全体に出回っている暗号資産の量が減るので希少性が高まり、市場価値が上昇することが挙げられます。
投資目的で利用している方にとっては価格上昇時に売れれば利益が出るだけでなく、そのタイミングで決済などに使えばお得に商品やサービス購入の際に使用することが可能になります。
また、直前に焼却情報を入手し実施前に価格が安い段階で購入し、通貨量が減って価格が上がったタイミングで売却できれば、短期で利益を上げることも難しくはありません。
さらに発行元としては希少価値を上げることで投資家から積極的な購入を促し、資金量を増やしたいという意図もあります。
実際にバーンされた暗号資産
過去にバーンされた暗号資産についてはBNB・トロン・Trigeersを具体例として説明していきます。
BNBは世界一の暗号資産取引所との呼び声が高いバイナンスが発行する独自の暗号資産で、これを取引に利用すれば手数料が本来より半額になるなどの利便性があります。
しかしバイナンスは四半期ごとにユーザーからBNBを買い戻しバーンしているため、入手が困難な暗号資産でもあります。
次にトロンは2018年6月25日にバーンを行いました。メインネット移行を機に枚数調整の目的でバーンしたのです。これについては希少価値などによる魅力を高め、 投資家からより多くの資金を調達してもらう目的があったとされます。
また、2017年9月1日にバーンを実施することが発表したTrigeersでは、実施の発表によって市場価格が上昇しはじめ、実際に実施された9月14日の2日前には過去最高値を記録しました。
しかし実施日には市場価格が一時的に急落しているため、売買で利益を得たい方は暗号資産のバーン情報に敏感になる必要があります。
バーンと暗号資産価格について
暗号資産がバーンされると発行枚数は減りますが、これにより 必ずしも価格が上昇するとは限りません。しかし、ひとつの要因になる可能性は高いと考えられています。
一般的に暗号資産がバーンされると希少価値が高まるため、ユーザーが買い注文に殺到し価格が上昇することが考えられます。しかし、バーンした枚数分の別の暗号資産を発行するケースもあります。
この暗号資産は「ビットコイン」に対する「ビットコインキャッシュ」のような、元の暗号資産の子分的存在であることが多いです。
その場合は、新しい方の暗号資産にユーザーの関心が向くため、元の価格は上がりづらい傾向にあります。このように暗号資産の事情でバーンしても価値が上がらないケースも存在しています。
最後に
本記事ではバーンについて解説をしてきました。
暗号資産のバーンとは既に発行されている暗号資産の量を減らすことを意味します。
これが発生することで暗号資産の価格が上昇することもありますが、暗号資産や運営側の事情により必ずしもそうなるとは限りません。
減らす対象は発行元や運営元が保有しているものが基本で、専用のウォレットに閉じ込める方法を採ります。
保有者の保有枚数や量には関係がなく、急に消えてしまうことはありませんが、市場流通量が減ることで市場価値が上がるメリットがあるため、タイミングを図って売買をするのがおすすめです。
しかしバーンなどのイベントは暗号資産の今後を左右するのは間違いありません。バーンが起きたら早めに対応できるように定期的にニュースをチェックしましょう。
