暗号資産初心者向けの記事です。本記事では半減期についてわかりやすく解説していきます。
はじめに
暗号資産には半減期があります。暗号資産取引をしている人なら聞き覚えのある人も多いのではないでしょうか。しかし、なかなか半減期について詳しい知識を持っている人は少ないのではないでしょうか?
今回は暗号資産の半減期の概要や仕組みについて解説していきます。
半減期とは
半減期はマイニングの作業報酬が減額されることを示しています。マイニングは1回ごとに報酬が決まっているものの、半減期になるとこの報酬額がおよそ半分になってしまうのです。
「ブロックが何回発生したらマイニング報酬は半減する」というプログラムが、暗号資産の中にはあらかじめ組み込まれています。また半減期を迎える時期は暗号資産の取引量によって変わってくるため、通貨によってバラバラであることを覚えておきましょう。
半減期がある理由
半減期について暗号資産の代表格であるビットコインを例に説明していきます。
ビットコインは金をモデルに作られていると言われ、発行上限枚数は2,100万枚となっています。
金の埋蔵量は8~7万トンといわれていますが、世界的にも希少性の高い鉱物です。金の価格はLMBA金価格やニューヨーク先物市場での価格によって決められています。
金の仕組みとしては「年々採掘量が減っていく→希少価値が出る」という図式になっています。 金をモデルに作成されたビットコインは半減期を設けることで年々発行量を減少させ、希少価値を作り出すように設定されているのです。
ビットコインは発行上限が決められていることと、半減期を設けていることで高い価値が補完されているといってよいでしょう。
半減期のメリット・デメリット
次に半減期が発生することでどんなメリットとデメリットが発生するのかを紹介します。
メリット
半減期のメリットとしては半減期付近になると『暗号資産の価値が高騰しやすくなる傾向にある』ということです。これには、投資家の思惑が大きく影響しています。
マイニング報酬が減るということから、単純にマイニングを行う人の数が減るという予想が立ちます。つまり暗号資産の発行量が今までよりも減少するということです。
このような思惑が絡み、半減期を迎える仮想通貨は半減期付近で高騰する傾向にあるのです。また、このタイミングで新たに暗号資産を欲しがる投資家も加わって、信じられないほどに値上がりすることがあります。
半減期のデメリット
半減期によってデメリットがあるのはマイニングを行う人です。
マイニングをするための電気代やPCなどの設備投資にかかる金額は変化しないにも関わらず、報酬は半減するため、利益はかなり少なくなってしまいます。
取引量が少ない通貨の場合にはマイニングをすればするほど赤字になってしまうことがあるので、マイニングを行おうと思っている人は注意が必要となっています。
必ず半減期があるわけではない
現在、暗号資産の種類は1,500種類以上にのぼると言われています。実はこれらの通貨の半分以上には半減期が設定されていません。その理由半減期が発生するプログラムを仕込んでいないという点があげられます。
例えばビットコインであれば『ブロックが21万発生した時に半減期を迎える』という仕組みがあらかじめプログラミングされていましたが、EOSやNEOといった通貨はプログラミングされておらず、どれだけマイニングしても半減期を迎えません。
これによって、通貨はインフレを起こして価値が下がっています。半減期を持たない通貨は数円から数十円で取引されるケースも多く、投資家がメインで取引している通貨のように、高騰するケースはほぼありません。
最後に
本記事では半減期について解説してきました。
半減期は半減期は正確な日にちが決まっているわけではないのです。また、高騰した後には高い金額で売り抜けようとする人がいるため確実に急落が起こります。特にメジャーな暗号資産ほど価格が変動しやすいので注意が必要です。
半減期で失敗しないためにも、暗号資産取引においては十分な知識をつけてから行うことが大切です。