Futureverseが多様化するメタバース・プラットフォームの拡大に向け5400万ドルを調達

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暗号技術とゲームの新興企業であるFutureverseは、メタバース空間での事業拡大を支援するため、シリーズAで5400万ドルの資金を確保した。

この資金調達ラウンドは、ベンチャーキャピタルの10Tホールディングスが主導し、XRP Ledgerの開発元であるリップルラボが参加したと、同社は最近のプレスリリースで述べた。

フューチャーバースは、この資金を研究開発目的だけでなく、ザ・ルート・ネットワークと呼ばれるゲームに特化したブロックチェーンを発展させるために使用する予定だと述べた。

The Root Networkはイーサリアム仮想マシンと互換性があり、XRP Ledgerの統合を組み込んでいるため、ユーザーはXRPとその非可溶トークン(NFT)を利用することができる。

さらに、Futureverseは今後さらに多くのブロックチェーンゲームを開発する計画を持っている。

フューチャーバースの共同創設者であるアーロン・マクドナルドとシャラ・センデロフは声明の中で、「メタバースは、ゲーム、決済、資産管理など様々な領域において、人間が互いに関わり合い、協力し合う方法を変革し、我々の経験を向上させる可能性を秘めています」と述べている。

フューチャーバースは、ゲームスタジオやウェブ3決済を可能にする事業体から、ブランドやビルダーがメタバース向けのコンテンツをより簡単に作成するためのツールを提供するブロックチェーンの新興企業まで、11社からなるプラットフォームである。

同社は2022年後半に8社が合併して設立され、その後さらに3社を吸収合併している。

AIとブロックチェーン技術の融合を目指すフューチャーバース
フューチャーバースの包括的な目標は、人工知能(AI)とブロックチェーン技術を組み合わせて、シームレスなメタバース体験に必要なインフラを確立することだ。

Futureverseはすでに2つのスポーツ関連ゲームを発表している。

4月には、AIを活用したゲームプレイを取り入れたAndroidとiOS向けのモバイルサッカーゲーム「World Cup AI League」をリリースした。

このゲームには実在のサッカー選手は登場しないが、AIによって行動を制御されたカラフルで漫画のようなキャラクターが登場する。

さらに、Futureverseはボクサーの故ムハンマド・アリの遺族と協力し、NFTを活用したAIゲーム「Muhammad Ali: The Next Legends」を開発した。

プレイヤーはコーチとなり、所属ボクサーのために戦略的な決断を下す。各ボクサーのNFTは「AIブレイン」のNFTとペアを組み、行動を決定する必要がある。

一方、今回の資金調達は、ここ数年もてはやされたメタバースの概念に懐疑的な見方が強まるなかでのことだ。

しかし、リップル・ラボのモニカ・ロング社長は、フューチャーバースのビジョンを信じていると語った。

「このようなプロジェクト、そしてメタバースという大きなコンセプトが達成できることについては、まだ初期段階ですが、私たちリップル社は、基盤となるインフラレイヤーに貢献し、オープンなメタバースのエンドユーザーに真の有用性を提供できることに興奮しています」とロング社長は声明で述べた。

メタバースはテック界で激しい議論の的となっており、特に最近、このアイデアの大口支持者の多くがその野望から手を引いている。

今年初め、エンターテインメント大手のディズニーは、7,000人もの従業員に影響を与える大規模なレイオフの一環として、メタバース部門を廃止すると発表した。

さらにマイクロソフトは今年、産業環境でのメタバース利用を奨励することを目的とした4ヶ月のプロジェクト、Industrial Metaverse Coreチームを廃止した。