暗号資産初心者向けの記事です。本記事ではFPGAについてわかりやすく解説していきます。
はじめに
みなさん、こんにちは!今日も暗号資産について一緒に勉強していきましょう。
早速ですがみなさんはFPGAと呼ばれる製品をご存じでしょうか?
FPGAとはユーザ独自の回路を何度でも書き換えができるデバイスのことを指しています。今回の記事ではこのFPGAについてみなさんとお勉強していきたいと思います。
FPGAとは
FPGAとはField Programmable Gate Arrayの略で、集積回路の一種となります。 FPGAは用途に応じて独自に回路を設計できる柔軟性と消費電力の低さが特長です。
暗号資産業界ではマイニングを行う集積回路の1つとしてこのFPGAが利用されています。FPGAはマイニング報酬における収益性が高くなっており、将来的に起こりうる暗号資産のアルゴリズム変更に対応できるといった特長があるため重宝されているのです。
一般的にFPGAはテレビやモバイル端末などの身近な電子機器から画像診断や超音波診断を行う医療装置など多種多様な分野で利用されています。FPGAはハード部分の変更を行うことなく回路設計を変更できるため、開発コストや開発に要する時間を最小化することが可能です。
またユーザー自身が用途に応じて仕様変更を行うことができるなど、多様なニーズを満たすことができる汎用性も大きな特長となっています。
なぜFPGAは普及したのか
マイニングが開始された当初、多くのマイナーが自前のパソコンに内蔵されている中央演算装置を用いたマイニングを開始しました。その後マイナーが増加したことでマイニング競争が激化すると、膨大な計算を得意とするFPGAや画像処理装置をマイニングに応用するマイナーが増加したのです。また現在では特定用途向け集積回路を用いたマイニングが一般的になっています。
ASICは特定用途に特化した集積回路で収益性が高く、かつ使用用途が限られたシンプルな作りであるため、初心者でも利用が容易であるという点から広く普及しています。
しかしASICは暗号資産のアルゴリズム変更に対応できないため、将来的にマイニングに利用できなくなる可能性があります。この点に関して見てみるとFPGAはアルゴリズム変更に対応できる上、相場状況に合わせてマイニング対象の通貨を切り替えることが可能であるため、収益を最適化できるなど長期的な利便性が高いといえます。
FPGAの採用事例
最近よく耳にする5G・車載向け自動ブレーキやロボットの制御・民生品まで、FPGAは幅広く産業機器に採用されています。また組込み製品向けにARM(CPU)を内蔵したFPGAもあり、様々な用途で使用する事が出来る様になっていますので、皆様が直接目にする機会もそう遠くはないかもしれません。
最後に暗号資産分野以外にも多く用いられているFPGAの採用例を紹介していきたいと思います。
- 医療
- グラフ解析
それでは1つずつみていきましょう!
医療
医療用途で用いるために画像処理を中心にFPGAが多方面で利用されています。簡単に具体例を紹介すると以下のものが挙げられます。みなさんも耳にしたことがあるものが多いのではないでしょうか?
- 画像診療
- 分子イメージング
- 画像処理まわりのアルゴリズム
- CTスキャン
- MRI
- 超音波
- 映像解析
- X-Ray
これらの分野に対してFPGAを用いることで主にパフォーマンス面での改善が見られています。
グラフ解析
ナレッジグラフ(いろいろな知識同士の関連をグラフ形式にしたもの)は論文やWebページ等、様々な基礎研究によく見られるグラフ解析の1つです。これらはサイズが大きなものになる傾向が強くあるため、その中から隠れた関係を見つけ出すには通常のアルゴリズムでは困難を極めてしまいます。
したがってこの問題を近似的に解く方法としてStochastic Matrix-Function Estimatorが提案されているのです。このアルゴリズムにFPGAを用いたところいい結果が得られたという結果も出ており、FPGAがこんな部分にも活かされているのです。
最後に
本記事ではFPGAの概要から採用事例までをご紹介してきました。
いかがでしたでしょうか?私たちの身近に存在するものにも暗号資産に関係するものが隠れているなんて不思議ですよね。一見遠いもののように見える暗号資産もそこまで手の届かない存在ではないのがよくわかります。
それでは今日はここまでです。お疲れ様でした。