暗号資産初心者向けの記事です。本記事ではP2P(ピアツーピア)についてわかりやすく解説していきます。
目次
はじめに
みなさんこんにちは!今回はP2Pについての解説を行いたいと思います。
ブロックチェーン技術を理解する上でも知っておきたい知識の1つと言われるのがこのP2Pです。通信技術の話の中で「P2P」という用語を聞いてよく分からないという人も多いではないかと思います。
そこでこの記事では、P2Pがどういった仕組みで実際どんなサービスで使われているのか詳しく説明していきますね!
P2Pとは
まずこの名前についてですが、P2Pとはpeer-to-peerの略省となっています。
インターネットにおいて一般的に用いられるクライアント・サーバ型モデルでは、 データを保持し提供するサーバとそれに対してデータを要求・ アクセスするクライアントという2つの立場が固定されているのに対し、 P2Pは各ピアがデータを保持し、 他のピアに対して対等にデータの提供および要求・ アクセスを行う自律分散型のネットワークモデルであり、 サーバまたはクライアントのそれぞれの立場に固定されることがありません。
よってP2Pとは受信者と直接通信をしてデータを共有できる通信技術であるということです。
P2Pの種類
次はP2Pの種類についてです。P2Pにはいくつか種類があり、それぞれの通信方式があります。先ほど解説したP2Pの仕組みと比較して、それぞれの通信方式を解説していきますね!
- ピュアP2P
- ハイブリットP2P
- スーパーノード型P2P
それでは見ていきましょう!
ピュアP2P
まず1つ目はピュアP2Pです。
この技術は従来通りのP2P技術と同じ仕組みを採用しており、クライアント同士のみで接続し情報共有を行っている、P2Pネットワークを構築しています。
ハイブリッドP2P
2つ目はハイブリッドP2Pです。
これはP2Pネットワークにサーバを用いるネットワークのことを意味しています。クライアント・サーバ型との違いはクライアント同士が相互的に情報交換を行っているという点です。さらにこの技術で用いられるサーバには常にクライアントについてのデータが保管されることとなります。
スーパーノード型P2P
最後はスーパーノード型P2Pです。
この種類は優れた処理能力かつ通信回線が安定しているノードが、ネットワーク上からいくつか選ばれた後、接続しているノードの情報を管理することで他のスーパーノードと分担して管理することで負荷を分散している形のP2Pになります。
P2Pの実例
次にP2Pが実際にどのような場面で用いられているのかをご紹介していきたいと思います。
- Skype
- μTorrent
- LINE
それでは見ていきましょう!
Skype
Skypeでは世界中の人と文字・音声・ビデオチャットを無料で利用することができます。
ユーザー同士がP2Pで接続することで、それまで電話を利用して高い費用が必要だった機能が、無料になったということです。
μTorrent
μTorrentとはユーザー同士でP2P技術を利用したファイル交換ソフトです。
近年、違法ファイルの交換が問題になっていますが本来は著作権上ダウンロード可能な大容量ファイルを、サーバー負荷をなくしてダウンロードする事を目的としているのがこのμTorrentです。
例えば、1GBの容量があるゲームソフトプログラムを公式サーバーからダウンロードするとなると、ゲーム会社は1ユーザー当たり1GBのネットワーク帯域を消費しなければなりません。これに対してTorrentで既存のユーザー間でゲームソフトプログラムを共有することにより、ダウンロードサーバーへの負荷を限りなくゼロにすることが可能となるのです。
LINE
P2PはSNSアプリLINEでも利用されています。今や誰もが連絡手段として活用しているLINEですが、ここでは友達や家族との間で写真や動画の共有する際にP2P技術が用いられています。
P2Pで共有されているため大規模なサーバーが不要でコストがかかることもなく、LINEアプリが無料で使える要因の1つとなっています。
最後に
本記事ではP2Pの解説や実例についてご紹介してきました!
現在、多くのWebアプリケーションやSNSがサーバー・クライアント方式やクラウドを採用していますが、機能や使い方によってはP2P技術のメリットを活かせることもあります。このP2Pについて詳しく調べた上で、賢く活用していきましょう。